相続した土地を売却する際、「先祖代々からの土地を手放すべきではない」といった反対意見が出ることがあるでしょう。家族の中での意見の相違や感情の絡み合いなど売却プロセスは難しいものですが、適切な準備やコミュニケーションを行い円満に土地売却しましょう。

相続した土地を売却したほうがよいケース

相続した土地を売却することで、土地を現金に変えることができます。現金になれば分け方や活用方法の可能性が広がるため、以下のケースでは土地売却がおすすめだと言えるでしょう。

  • 遺産分割が難しい
  • 土地購入の負債が残っている
  • 管理や土地活用が難しい

相続した土地は相続税や管理費用、税金などの費用がかかることがあります。また、負債がある場合は売却して返済費に当てることも可能です。

さらに、相続した土地が利益を生む可能性が低い場合も売却を検討する価値があります。例えば、遠隔地にある土地や、需要が低い地域に位置している土地などは、利益を上げることが難しい場合があります。このような場合、土地を売却して他の有益な投資やビジネスに資金を回すことができるでしょう。

相続した土地の売却を見合わせてもよいケース

家族間のだれかが土地を単独所有すると合意できている場合は、特に急いで売却する必要はありません。

また、相続税が発生しない場合であれば特に期限のある手続きがありませんので、じっくりと活用方法を考えるのもおすすめです。

土地の相続から売却までの流れ

土地の相続から売却に至るまでは、以下のような流れがあります。

  1. 遺産分割協議をする
  2. 相続登記をする
  3. 土地を売却する

まず遺族間で土地をどう分けるかについて話し合いをします。遺言がある場合はその内容に則りますが、異議がある場合は遺産分割協議で全員の同意が得られるまで成立しません。

土地の相続人が決まると、所有権を正式に名義変更する必要があります。これには、相続手続きが必要となります。

土地を売却するとなれば、まずは評価額を把握する必要があります。不動産鑑定士による評価が行われ、それによって売却時の価格や税金などが決まってきます。売却は一般的には不動産業者に依頼することが多いです。相続税の支払いなども考慮しながら、最適な売却方法を提案してくれる業者に依頼をしましょう。

本記事で紹介したことを判断基準に、ご家族全員にとって土地を売却すべきかどうかご検討してみてください。