土地売却にも消費税がかかる?課税・非課税のボーダーラインとは
個人が土地売却をする場合、原則として消費税は非課税となります。これは、消費税法において「不動産の売買」が非課税対象になっているためです。借地権についても同様に、権利の譲渡に関して消費税はかかりません。
ただし、一部例外もあるのでチェックしておきしましょう。
土地売却で消費税が課税されるケース
以下の要件いずれかに該当する場合、個人であっても課税事業者と見なされるため消費税の納税義務が発生します。
- 前々年の課税売上が1,000万円を超えている
- 前年1月31日~6月30日の間の課税売上が1,000万円を超え、かつ給料支払額の合計が1,000万円を超えている
参考:国税庁|納税義務の免除
土地以外にかかる消費税
土地売却は個人であっても事業者であっても消費税は非課税となりますが、以下の費目には消費税が課税されます。
- 建物(あれば)
- 仲介手数料
- 諸経費
もし建物と土地をセットで売却するのであれば、建物部分のみ消費税が課税されるということです。
例えば、売値を土地1,000万円+建物1,000万円の計2,000万円で売却するとします。この場合、建物は消費税10%を加算するため1,100万円となります。土地には消費税がかかりませんので、計2,100万が実際の売却金額となるわけです。
また、売却を不動産会社に依頼する際には仲介手数料がかかります。
そのほか、ローンへの返済手数料も見落としがちです。売却に向けて繰り上げ返済をする場合は、事前に金融機関に確認しておくことをおすすめします。
さらに、司法書士への報酬も忘れてはいけません。土地売却をするには住宅ローンの抵当権抹消や登記簿謄本の名義変更といった煩雑な手続きが伴います。書類作成や手続きを代行してもらう場合は報酬が発生し、そこにも消費税がかかることを念頭に入れておきましょう。
消費税のほか土地を売却する際にかかる税金としては、所得税や住民税などがあります。これらの税金は、土地の譲渡益に応じて課税されるため、土地を売却する際には税務の専門家と相談することで、適切な税金の申告を行うことができます。
土地を売却する際には消費税だけでなく、他の税金についてもしっかりと理解しておくことが重要です。適切な税務対策を講じることで、無駄な税金を節約することができますよ。事前に計画を立てて行動していきましょう。